様々な手口の詐欺事件が増えてきている中、被害額は487億円と年々被害は増加してきており、中でも未成年者が逮捕される事例も多く報道されており、2013年に摘発された少年は262人にもなるそうです。
多くの理由は、目先の報酬に釣られ、犯罪組織の実態も分からずに割の良いバイトとして出し子や受け子をした人がほとんどのようです。
受け子や出し子は被害者と直接顔を合わせる可能性があり、防犯カメラに映る可能性もあるため、摘発されるリスクが非常に高いです。
さらに、その報酬の相場はその金額の5%にも満たず、犯罪組織にとってはまさに、使い捨てのコマにすぎないといえるでしょう。
では、そんな出し子や受け子はどのような実態となっているのでしょうか?
さて、そもそも出し子や受け子とはどのようなものなのでしょうか?
出し子とは、振り込め詐欺などの犯罪に利用された預金口座から現金を引き出す役のことです。
受け子とは、振り込め詐欺などの犯罪で直接現金を受け取る役のことです。
また、掛け子という役のアルバイトも存在しているようです。
掛け子とは、振り込め詐欺などの犯罪で電話をかけて騙す役のことをいいます。
さて、この出し子・受け子のアルバイトの摘発に関してのニュースは後を断ちません。
では、実際にあった事例を見てみましょう。
受け取り、家族撮影 ニセ電話詐欺容疑 受け子の男再逮捕
ニセ電話で500万円をだまし取ったとして、木更津署は15日、詐欺の疑いで、横浜市保土ケ谷区狩場町の無職森本圭容疑者(33)を再逮捕した。
現金を受け取りに来た際に、被害者の家族が撮影していた写真で捜査に浮上した。
再逮捕容疑では、仲間と共謀して3月7日、市川市の男性(87)に息子をかたって「会社の金が入ったかばんを置き忘れた」と電話し、男性宅で現金をだましとったとされる。
署によると、男性は半信半疑のまま、指定された半分の額の500万円を用意。息子本人が受け取りに来なかったため、家族が念のためにとデジタルカメラで写真を撮っていた。
森本容疑者は9月、別のニセ電話の詐欺未遂容疑で逮捕されていた。「小包は受け取ったが、現金とは知らなかった」と供述しているという。
また、印西署も15日、ニセ電話で八千代市の女性(81)から1000万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで東京都多摩市中沢の大学生大沢鉱平容疑者(20)を再逮捕した。
ヤミ金「出し子」か、2人逮捕 県警と寒河江署
他人名義の銀行口座から現金を引き出して盗んだとして、寒河江署と県警生活環境課は26日、窃盗の疑いで、千葉県市川市新田5丁目、無職福井将之(40)と、同市北方町4丁目、飲食業能瀬亮介(26)の両容疑者を逮捕した。ヤミ金融業者の現金引き出し役「出し子」とみられる。
福井容疑者の逮捕容疑は昨年12月中旬、千葉県松戸市で、コンビニに設置された現金自動預払機(ATM)から、大手都市銀行が管理する現金6万9千円を引き出し、盗んだ疑い。
能瀬容疑者は同月中旬、同県柏市のコンビニで、同様に現金1万4千円を引き出して盗んだ疑い。
同署によると、県内の男性(40)が昨年12月、ヤミ金融業者に法定利息を超える返済をしてしまったと同署に相談。返済金の振込口座から現金を引き出している人物を調べたところ、両容疑者が浮上した。
コンビニの防犯カメラには複数のカードを使用して引き出す両容疑者がそれぞれ写っていたという。2人は面識があるとみられ、同じヤミ金融業者と関わっているとみて調べている。
さて、そんな出し子や受け子の仕事を斡旋する詐欺のリクルーターが存在するようです。
リクルーターは、詐欺の犯罪組織からバイトで雇われており、大学生やフリーター、無職の人に声をかけ、出し子や受け子の仕事を斡旋し、仲介するという立ち位置にあり、出し子や受け子の仕事を勧誘するために、知り合いの紹介や、ハローワーク、居酒屋での勧誘、スポーツ新聞に架空の求人広告を出しているようです。
また、最近では当たり前のようになったSNSなどの交流サイトを使い、割のいい仕事として呼びかけることも多いようです。
こういったリクルーターの検挙件数も受け子や出し子と同様、年々増えてきています。
しかし、姿を隠して指示をしている大本の犯罪組織の首謀者は摘発されず、謎につつまれたままのようです。
カテゴリー | 疑問・なぜ |
---|---|
作成日時 | 2017-08-08 21:54:51 |
更新日時 | 2017-08-15 19:07:48 |