キャッシュバック金融の危険性、詐欺の可能性も

キャッシュバック金融の危険性、詐欺の可能性も/疑問・なぜ

駅前で「クレジットカード現金化」という立て看板を持ち勧誘をしている貸金業者はキャッシュバック金融の可能性があります。

このキャッシュバック金融は、違法ではないという考え方がある一方、逮捕者も出ており、現状ではグレーゾーンだと言われています。

そこで今回はこのキャッシュバック金融についてまとめてみました。

キャッシュバック金融とは?

キャッシュバック金融とは、クレジットカードのショッピング枠を悪用する闇金融の手法で、高額のキャッシュバック付き商品をカードで購入させ、キャッシュバック分を差し引いた金額を利益にする手口になります。

キャッシュバック金融の主な流れは以下のとおりです。

  • キャッシュバック金融業者が直接商品を仕入れ、それを利用者にクレジットカードで購入するよう指示する。
  • 利用者に購入額の7~9割程度のお金をキャッシュバックする。
  • キャッシュバック金融業者にはカード会社から利用者の購入額が全額支払われ、返金額との差額が利益になる。

つまり、利用者は一時的に資金を調達できますが、購入代金とさらに利息の支払いが残ることになります。

詐欺罪になる?

さて、カード会社は通常、高額のキャッシュバックを「商品の価値を損ねる」などの理由で認めておらず、こうした業者の行為は契約違反となりますのでこのキャッシュバック金融の手口は、クレジットカード会社を騙したとされる詐欺になります。

そのため、カード会社がその行為を知った場合は詐欺罪として告発される可能性があります。

また、このような手法は実質的には貸金業に該当するというと受け用弁護士会からの意見書の提出があり、違法とする考えがあるようです。

この事態に対して国はカード現金化は違法として取締に動いており、2011年8月、警視庁は出資法違反容疑でキャッシュバック目的でショッピング枠を現金化していた男を逮捕。

11月に懲役3年執行猶予5年の有罪判決が言い渡されました。

つまり、違法の判決がくだされたこの行為は犯罪ということになります。

摘発された事例

被害事例

「カード現金化」で男逮捕 警視庁、出資法違反容疑で初摘発

クレジットカードのショッピング枠を悪用し、商品の購入代金の一部を返金する方法で現金を提供する「カード現金化」が違法な高金利での貸し出しに当たるとして、警視庁生活経済課は5日、出資法違反(高金利、脱法行為)の疑いで、元現金化業「インフィニティ」代表取締役橋本幸治容疑者(41)=東京都板橋区=を逮捕した。

生活経済課によると、橋本容疑者は、商品売買契約額の85~95%を顧客にキャッシュバックしていた。

同課は契約額と顧客が実際に受けとった現金との差額が金利にあたると判断。

法定利息の約10~22倍で貸し付けていたとみている。

出資法違反容疑でのカード現金化業者の摘発は全国初。

47NEWS 2011/8/5

カテゴリー 疑問・なぜ
作成日時 2017-08-08 15:26:20
更新日時 2017-08-13 14:56:44
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