実は違法?譲渡目的の口座開設、手口や手法など

実は違法?譲渡目的の口座開設、手口や手法など/手口や手法

闇バイトとしてよく知られている口座の売買。

口座を闇金業者などに売れば、5千円から高くて5万円をこえる値段で取引できることもあり、お金欲しさにやってしまう人もいるようです。

そんな取引がおこなわれている現状がある中、譲渡目的で銀行口座を開設した場合、どうなるのでしょうか?

今回は、譲渡目的で口座を開設するとどうなるのか、これまでの事例を元にまとめてみました。

口座を不正に開設して譲渡するとどうなるの?

さて、譲渡目的で口座を開設する時の手口や手法、そしてこれをおこなうとどうなるのか事例を元に見て行きましょう。

事例1

土木作業員の男(55)は、養子縁組により改名し、平成20年5月ころ、開設した預金口座を同人が使用する意思はなく、かつ、交付を受けた預金通帳等を他人に譲渡する意図であるのにこれを秘して同人が使用するかのように装い、預金口座の開設並びにこれに伴う預金通帳及びキャッシュカードの交付を申し込み、預金通帳等をだまし取った(4月10日検挙)。

警察庁 平成21年の犯罪情勢 より

事例2

会社役員の男(47)は、平成21年12月ころ、偽造した架空人名義の健康保険証を使用して架空名義人になりすまし、預金口座の開設並びにこれに伴う預金通帳及びキャッシュカードの交付を申し込み、預金通帳等をだまし取った(4月12日検挙)。

警察庁 平成22年上半期の犯罪情勢 より

このように銀行をだまし、口座を開設することは、詐欺罪になります。

また、以下のような者は預金口座等の不正利用防止法(その後の改正により「犯罪による収益の移転防止に関する法律」に吸収)によって処罰の対象となります。

  • 他人になりすまして預貯金契約に係る役務の提供を受ける等の目的で、預貯金通帳等を譲受け等した者。
  • 相手方に(1)の目的があることを知って、1.の者に預貯金通帳等を譲渡し等した者。
  • 通常の商取引又は金融取引その他の正当な理由ないのに、有償で、預貯金通帳等を譲受け等、又は譲渡し等した者。

以上の者に対しては50万円以下の罰金が課せられます。

また、業として以上の行為をした場合は、2年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されます。

さらに、このような行為をするよう人を勧誘し、または広告その他これに類似する方法により人を誘引した場合は、50万円以下の罰金に処せられます。

口座を譲渡・譲受した場合の事例

口座を譲渡・譲受した場合の事例を見て行きましょう。

事例1

犯罪収益移転防止法(有償譲受)違反事件

無職の男(26)は、平成20年3月ころ、氏名不詳の男からキャッシュカード1枚を現金10万円で譲り受けた(3月5日検挙)。

警察庁 平成20年の犯罪情勢 より

事例2

改正本人確認法(有償譲渡・有償譲受)違反事件
工員の男(36)は、平成18年12月ころ、中古車販売業の男(25)らに通帳1通およびキャッシュカード1枚を代金1万円で譲り渡した。

また、上記中古車販売業の男らは、上記工員の男から通帳1通およびキャッシュカード1枚を代金1万円で譲り受けた(4月4日検挙)。

警察庁 平成20年の犯罪情勢 より

事例3

口座詐欺等事件

アルバイト従業員の男(22)は、平成20年6月ころ、開設した預金口座を同人が使用する意思はなく、かつ、交付を受けた預金通帳等を他人に譲渡する意図であるのにこれを秘して同人が使用するかのように装い、預金口座の開設並びにこれに伴う預金通帳及びキャッシュカードの交付を申し込み、預金通帳等をだまし取った(1月9日検挙)。

※ 新潟県警察では、検挙した振り込め詐欺グループが犯行に使用していた預金口座の名義人について捜査し、口座詐欺、犯罪収益移転防止法違反等で合計21人を検挙した。

警察庁 平成21年の犯罪情勢 より

事例4

犯罪収益移転防止法(誘引)違反事件
大学生の男(21)は、1月ころから2月ころまでの間、大阪府内に設置された電柱等に「銀行口座買います。¥5000~¥20000、090-××××- ○○○○」などと記載したチラシを掲示して、同所を通行する不特定多数の者が閲覧できる状態にし、有償で預貯金通帳等を譲り渡すよう、広告その他これに類似する方法により人を誘引した(2月16日検挙)。

警察庁 平成21年の犯罪情勢 より

事例5

犯罪収益移転防止法(有償譲渡)違反事件
無職の男(43)は、通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、平成23年4月ころ、氏名不詳者に対し、30万円の融資を受ける約束で、私設私書箱に送付しキャッシュカードを交付した(5月31日検挙)。

警察庁 平成23年上半期の犯罪情勢 より

犯罪に使用されると口座が開設できなくなる可能性も…

銀行口座が売買され、犯罪行為に使用された場合、その銀行口座は当然ながら凍結されます。

それだけではなく、売買に関与していなかったり、いつの間にか犯罪行為に使用された銀行口座に関する情報はブラックリストにも記録されることになり、他の銀行であっても、同じ名義の口座を新たに開設できないこともあるようです。

カテゴリー 手口や手法
作成日時 2017-08-08 16:11:31
更新日時 2017-08-13 14:56:44
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