指定暴力団山口組系組長が複数のヤミ金融業者を指揮、組の資金源にしていたとされる出資法違反事件で、警視庁生活経済課は二十五日、違法な高金利で貸金業を経営したとして、東京都渋谷区本町、貸金業で山口組系陣内組組員福田健一容疑者(23)ら二人を出資法違反(高金利)の疑いで逮捕しました。
調べに対し、二人は容疑を認めているといいます。同容疑者らは法定金利の48~1250倍で金を貸し付けていたとみられ、同課は被害の実体解明を急ぎます。
調べによると、福田容疑者は新宿区四谷の貸しビルで貸金業「アームズ」を経営。昨年六月下旬から九月下旬にかけ、広島県三次市の無職の男性(55)ら七人に対し、約七十八万円を貸し付け、法定利息の約75倍に当たる98万7000円の利息を受け取った疑い。
広島県警が昨年11月、複数のヤミ金融を経営していた山口組系暴力団組長を出資法違反容疑で逮捕。この組長は都内などで十数カ所のヤミ金融を実質的に経営。これらの業者は法定金利の約50~80倍で多重債務者を相手に資金を貸し付けていました。
その後の調べで、逮捕された組長らが複数のヤミ金融業者を組織的に指揮し、利益を上部団体が吸い上げ、資金源としている疑いが強まりました。暴力団系のヤミ金融業者は顧客名簿を使って多重債務者を一元管理。客をキャッチボールする形で暴利をむさぼっているとされます。
警視庁は暴力団系のヤミ金融業者の資金の流れなどを解明するため二十五日、愛知、広島、福島各県警と合同の捜査本部を発足させました。
追加日 | 2003-01-26 20:39:00 |
---|---|
更新日 | 2016-06-20 11:55:06 |
引用元 |