フィリピン国籍の女性に限定し、超高金利で金を貸すヤミ金を経営していたとして、神奈川県警生活経済課と保土ケ谷署は9日、貸金業法違反と出資法違反の容疑でヤミ金「グローバルプラン」元経営者、渡辺容疑者(47)=埼玉県所沢市並木=を逮捕した。県警は東京、神奈川、埼玉など関東、東海など10都県以上の約800人に金を貸し、1億2500万円以上の利息を得ていたとみて調べている。
県警によると、渡辺容疑者は平成14年ごろからヤミ金を始め、16年ごろから客はフィリピン国籍の永住者の女性か、日本人配偶者がいるフィリピン国籍の女性に絞り、法定利息の最大32倍の1日あたり1.49~2.52%の超高金利で金を貸していた。県警によると、渡辺容疑者は「もともとフィリピン人が好きで交流があった。フィリピン人は仲間意識が強いので、集客力がある。客に困らないのでフィリピン人に絞って金を貸した」と供述しているという。
県警の調べによると、渡辺容疑者は17年3月~21年2月、東京都練馬区のマンションで、無登録で貸金業を営み、横浜市青葉区のフィリピン国籍の主婦(32)ら3人に、60回にわたり、計43万円を貸し付け、法定利息を大幅に上回る141万5千円の利息を受け取るなどした疑いが持たれている。
以前は、不法滞在者などにも貸していたが、摘発されて強制送還されるなど回収が困難になることがあったため、永住者など正規の滞在者に限ったという。渡辺容疑者は「フィリピン人は日本の債務者より金を返そうという意識が強い」とも話しているという。
県警によると、渡辺容疑者は、口コミやフィリピン人向けの雑誌などにタガログ語で広告を出して客を勧誘。金を借りていた女性は「日本の消費者金融で金を借りる手続きが分からない。タガログ語の新聞の広告に載っていたので、連絡して借りた」と話しているという。
貸出額は1回に3万~10万円で、1カ月で返済させていた。依頼者の元へは車で行き、駅周辺などで直接手渡しで金を貸し、担保としてパスポートや外国人登録証を預かっていたという。渡辺容疑者はリムジンに乗ったり上下黒のスーツ、サングラス姿で客と接し、「バックに暴力団がいる」などと言い客を怖がらせて返済を迫っていたという。""
追加日 | 2009-09-10 00:00:00 |
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更新日 | 2023-07-14 19:26:01 |
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